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映画「自殺サークル」を見た

映画「自殺サークル」をU-NEXTで見ました。監督は園子温。そういうわけで、今月末までだったU-NEXTの視聴期限がもしかしたら延長されないかなと思い、見ておきました。結果、一度見たことがあることが判明しましたが、そこまで覚えてもいなかったので、最後まで見ました。

2002年の作品。作中で自殺した女子高生たちと当時同年代であった者としては、集団自殺という題材にせよ、建物や部屋などの造りにせよ、映像の質感にせよ、ネタとしてのインターネットや携帯電話の利用にせよ、当時の時代というものをうまく切り取っているなという感じは受けました。歳をとるにつれて昔が懐かしくなってくる心情というものもあると思いますが、そういう現象が少しずつ出てきている自分としては、エモさすら感じる作品でした。

ここまで人を死なせる作品もなかなかないと思いますが、そこは園子温らしいというか、笑っちゃうようなポップさがあります(言うてそんなに園子温作品を見ているわけではありませんが)。そのあたりが、見る人が見れば悪趣味でつまらない、そうでない人が見ればおもしろい、という感想になるでしょう。自分は嫌いではありません。冒頭の場面から54人の集団自殺ではじまりますが、途中からもう死のバーゲンセールのような状況。さらにROLLYが出てきて歌い出し、もうはちゃめちゃに。本作は、はっきりとした主役がいるというよりも、場面によって中心的人物が移り変わっていき、ストーリーも展開していきますが、最終的には冒頭から登場していたアイドルの歌に終着し、歌唱映像でエンドロール。このあたりはものすごくなにかがありそうな雰囲気を醸し出しまくっていますが、なにがあるかはよくわからず、そしてたぶんなにもないという微妙な感覚が残ります。

キャストの中では、さとう珠緒宝生舞といった名前がまさに時代を感じさせるところです。2人とも作中ではあっさり死んでしまいましたが。さとう珠緒は、当時も思っていましたが、改めて今見ても魅力的で、たまらなくなるようなかわいらしさがあります。なんかそういうのを思い出したのも懐かしかったですね。あと、若かりしころのツダケンも出ていて驚きました。

あと屋敷紘子さんも出演していました。