映画「オクス駅お化け」を見た
これも少し前のことですが、「オクス駅お化け」を見てきました。韓国のウェブトゥーンが原作で、監督はチョン・ヨンギ。「日韓共同製作」と書かれたりもしていますが、韓国映画という扱いでしょう。ただ、そう書かれる所以は、脚本に高橋洋、脚本協力に白石晃士という日本のホラーの有名監督・脚本家が名を連ねているため。私も韓国ホラーはまったく詳しくありませんが両名の名前で見にいきました。高橋さんらが語るところによると、高橋さんが脚本を書いて、それを白石さんや韓国側でもう少しシンプルにして形にした、という分担のようですね*1。
「脚本協力」というのは何をやるのか、やったのか、一概に言えるものではないでしょうけど、白石さんも「1度リライト」したというふうにツイートしていました。
何年か前に脚本協力した『オクス駅お化け』公開だそうです。私は高橋さんの後に1度リライトしました。その後も韓国の方でいろいろ書き直して映像化。私が監督する話や他の日本人監督がやる話もあったけど、果たしてどう着地したのか見るのが楽しみです。 https://t.co/CT01ZwaHUM
— 白石晃士 (@shiraishikouji) June 20, 2023
で、出来上がりはといえば、なんとも普通というか、特筆することがありませんでした。オクス駅で不可解な現象が起きているのはオクス駅が建つ前にあった児童養護施設で行われていたことと関係するということで、なんやかんやとありますが、そのバックグラウンドの掘り下げがあまりないので深みが出ないですし、そこで井戸を絡めたのは韓国側が気を利かせたのかもしれませんが、いつまで「リング」をこするねんと言われてしまうという。高橋さんによれば、オクス駅という場所とも関連はあるそうですけどね。
オフィシャルが「まるで『リング』!?」とか言っちゃう始末。
ラストは、主人公がずっといびってきた社長に一発かます終わり方で、これを韓国っぽいっていうのかなとも一瞬思いましたが、そういえば「リング」もざっくり言えばそういう感じだったなと思い直しました(社長のような存在に移したわけではないですが)。とはいえJホラーテイストがあったかといえば、別にそういうじめっとした感じはなく、いわゆるジャンプスケアが多かったので、感想としては最初に戻って「普通」というものになりました。白石さんが監督していたらどうなっていたか、見てみたい気持ちもあります。
大阪ステーションシティシネマで視聴しました。シアターは11で、174名キャパのスクリーン。たしか公開初日に見にいきましたが、若い人や女性もいて少し驚きました。F列に座りましたが、やっぱりこのあたりですかね。もう1列後ろでもいいかもしれませんが。
*1:映画ナタリー「『リング』っぽい?ホラー映画『オクス駅お化け』高橋洋、日韓の映画作りの違い語る
」(2023/10/7)。